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コラム電気設備工事に関するお役立ちコラム useful column

2023.02.28

電気工事において感電事故防止のためにするべきこと


電気設備の工事や点検作業において、感電事故に対する予防意識は欠かすことができないものです。確実で迅速な作業は大切ですが、それも安全が確保されているという前提があってこそ。本ページでは安全な電気工事のために、報告例が多い感電事故の原因とその予防法をいくつか紹介したいと思います。

感電とは

感電とは

感電は電線や金属などの通電しているものに身体が触れて電流が流れ、痛みや衝撃を受ける現象です。冬場に多い静電気でパチっとする現象も感電の一種ですが、電気工事ではもっと高電圧の設備を取り扱うため、最悪の場合は死に至ることもあります。

感電に多い事故原因

感電に多い事故原因

漏電箇所への接触

漏電箇所への接触

漏電は電気工事現場に限らず、日常生活の中でも多い感電事故の原因です。特に多いのが電気機器の配線を覆う絶縁体が劣化したり、何らかの原因で穴が空いたり傷つくことで、導体が接触した地面に電気が流れて感電するケースです。漏電は目視では発見できないため、不意に感電して大きな被害をもたらすことがあります。また漏電箇所は高温になりやすく、環境によっては火災に発展するケースもあります。

高電圧の電線や回路への接触

電気工事で最も気をつけるべき事故が、高電圧の導体に触れることによる感電です。導体に触れることで、電気が身体をつたって地面へ流れる際に感電します。感電事故の原因として最も多く、低電圧でも死亡することもあるため注意が必要です。

高電圧の電線や回路への接触

異なる電圧がかかる電線に同時に接触

異なる電圧がかかる電線に同時に接触

異なる電圧の2つの電線に同時に接触すると、そこで短絡(ショート)して大きな電流が生じます。大電流が人体に流れるだけでなく、高熱を発するため大変危険です。また短絡事故は人的被害がなくても、設備機器に大きなダメージを与えることや、火災に発展するケースがあることも覚えておかねばなりません。

安全な電気工事をおこなうための事故防止策

安全な電気工事をおこなうための事故防止策

感電事故を防止し、安全で確実な電気工事のために次のような安全対策が有効です。

  • 作業を開始する前に電源やブレーカーを点検
  • 作業を開始する前にテスターで検電
  • 絶縁抵抗測定を行い、数値に異常がないことを確認
  • 通電時の合図やルールを作業員間で共有

安全な電気工事をおこなうための服装と工具


安全な電気工事をおこなうための服装と工具

感電を防止する服装

感電を防止する服装

なるべく素肌を露出させないよう、作業服は必ず長袖のものを着用する。ヘルメットも必ず電気工事対応のものを被るようにします。作業靴と手袋も、電気工事に対応する絶縁が施されているか確認するべきでしょう。一般的にゴムは電気を通さないと思われていますが、遮断できる電圧に限度があるため、必ず電気工事対応品を使用します。ベルトのバックルやライターなどの金属は、感電やショートの危険が高まるため、身に付けないようにします。

また感電事故で怖いのは水濡れです。水は非常に電気を通しやすいため、濡れた手で通電部を触ったり、夏場に肌に衣服がはり付くほど発汗して通電部に触れてしまったりすると大変危険です。最近では電気工事に対応した作業服の中にも、電気ファンを備えた空調服や、透湿速乾性に優れた素材のものが増えてますので、うまく活用したいものです。

感電を防止する工具選びと点検

感電事故の防止には、工事で使用する工具選びも重要です。例えば電気工事に欠かせないドライバーひとつとっても、グリップの絶縁が甘く感電しやすい製品もあるのです。また電線の切断に使うニッパーの絶縁ゴムも、破れたり穴が開いて金属部分が露出すると感電する可能性が上がります。そういった感電事故を未然に防ぐために、確かな工具選びとマメな点検・メンテナンスは欠かすことができないものです。

感電を防止する工具選びと点検

感電事故を防止して確実で安全な電気工事を

感電事故を防止して確実で安全な電気工事を?

感電事故の恐ろしい点は、基本的に電気は目に見えず、感電は一瞬だという点です。気をつけているつもりでも、一瞬の気の緩みや不注意から感電事故は起こります。感電事故の防止に最も有効なことは、安全対策の徹底を作業員全員が行うことです。当たり前のことではありますが、一人で常に気を張りつづけることは難しいことです。日頃から作業員同士で声を掛け合って、予防意識を持ち続けられるよう心がけたいものです。